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インタビュー

【CyclingWithoutAge】100歳でもサイクリングが大好き!少しの時間で大きな笑顔を!(インタビュー)

こんにちは!かずです!

私は今、スウェーデンに留学に来ています! そこで、スウェーデンで見つけた、素敵な取り組みについて紹介したいと思います!

その名も……

Cycling Without Age

(スウェーデン語:Cykling utan ålder)

ーーです!

私はこちらの活動にボランティアとして参加させていただきました!
その様子はまた記事にしたいと思います!

(Cycling Without Age ホームページ)

(スウェーデン版ホームページ)

今回は、Cycling Without Ageの活動をスウェーデンのウプサラで行っている、Miab Förvaltning ABTheaさんにお話を伺いました🙌

Cycling Without Age とは?

人を前に乗せることができる専用の自転車に高齢者を乗せ、街中をサイクリングする取り組みです。

「???」となった方は、以下の画像を見れば一発でイメージできると思います!

少し、イメージがついたでしょうか? それではもっとCycling Without Ageのことを知っていただくために、インタビューをお届けしたいと思います!

インタビュー

サイクリングと「Fika」!

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かず

今日はよろしくお願いします! 早速ですが、Theaさんが実際に行っている活動について簡単に説明をお願いします!

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Thea

よろしくお願いします!

普段は、ウプサラ市内にある老人ホームに訪れ、そこで高齢者を乗せて、ウプサラの街をサイクリングします。サイクリングの途中でFika(スウェーデンのお茶タイム)やピクニックを挟んで、会話を楽しんだ後、老人ホームにまたサイクリングをして戻るという流れです。

また、Cycling Without Ageはボランティアで成り立っているため、新しいボランティアの自転車パイロットも募って、育成しています!

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サイクリングだけでなく、Fikaピクニックもするんですね! 素敵です!!

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数年前は、街のカフェにスポンサーになってもらっていたこともあったんです。サイクリングをしてそのカフェに行って、コーヒーやクッキーを提供してもらい、Fikaを楽しみました♪

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Fikaはスウェーデンのとっても有名な伝統なので、午後にサイクリングをすると必然的に「Fikaしよう♪」となるんです(笑)! なぜなら、「It’s coffee o’clock」だから! これが、スウェーデンのルールです(笑)! 良い伝統ですよね〜♪

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同感です! 私もスウェーデンに来てから、Fikaをよくするようになったんですけど、お茶をしながらお話するのがとっても楽しいです!

 

世界中に広がるCycling Without Age

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Cycling Without Ageはどのように始まったのですか?

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Cycling Without Ageはデンマークのコペンハーゲンで始まりました。創設者のOle Kassowさんが荷台付きの自転車を借りて、高齢者を乗せる活動を始めたんです。高齢者に「乗りませんか」と声をかけて、「乗りたい」と言われたら一緒に走る、そんなシンプルな活動でした。
その活動は2017年にスウェーデンのマルメに広がり、さらにマルメで活動していたカレさんの父親の故郷であるウプサラにも広がってきたんですよ。

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興味深い始まりですね! そして、国境を超えてウプサラにやってきたんですね!

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はい! Cycling Without Ageの自転車はどこへでも旅をします! シンガポールでも活動している方がいて、その方がスウェーデン人と結婚することになったんですね。ある日、その結婚相手から「ストックホルムで挙式をするから、自転車を式場にサプライズで持ってきてほしい」とお願いされたんです。彼女はシンガポールで長い間ボランティアをしていたので!

そこで私と友達が、ウプサラからストックホルムまで自転車を運んで、挙式が行われる教会に乗り込みました。彼女は本当に驚いて喜んでくれて、周りの友達も「これが彼女がシンガポールでやってたあの自転車か!」って盛り上がったんです! こんなふうに、Cycling Without Ageは本当に世界中どこへでも行きます!(笑)

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デンマーク、スウェーデン、シンガポール……本当に世界中にあるんですね!

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そうなんです! Cycling Without Ageは世界中に広がっています!

(Cycling Without Ageのホームページによると41カ国で活動を行っているという!)

自転車は「誰でも」「どこでも」を可能にする

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Cycling Without Ageの「ここが良い!」と思うポイントはありますか?

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誰でも気軽に参加できるところが素敵だと思います! 自転車に乗るのも簡単だし、ボランティアになるハードルも低いです。また、高齢者の方々も自転車の荷台に座るだけでいいので、多くの人が楽しめます。
外に出て、住み慣れた街を眺めたり、Fikaをしたり、春にはお花を見て、夏には風を感じたり……。自転車があることで、「誰でも」「どこでも」行けるのが素晴らしいと思います!

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日本で老人ホームを訪れた際、利用者の方が退屈そうに座って絵を描いたり、テレビを見ているだけの光景を目にして驚きました。Cycling Without Ageのような取り組みで外出の機会が増えるのはとても良いですね。

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はい、私もそう思います。スウェーデンでも老人ホームで塗り絵をしたりテレビを見て時間を潰している光景はよく見られるので、たった20分でも外に出て新鮮な空気を吸うだけで、本当に気分が変わりますよね。

高齢者ケアと無縁の世界から参画したワケ

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Theaさん自身はなぜCycling Without Ageに関わることになったのですか?

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実は、私の会社の社長でもある、私の母がきっかけなんです。彼女がマルメでCycling Without Ageの活動を知って、「面白そう」と興味を持ちました。ただ、私たちは不動産関係の仕事をしていて、高齢者ケアには全然縁がなくて。やりたいねとは話していたものの、具体的な行動には移せていなかったんです。

そんな中、私の叔母と夕食をする機会があって、彼女が自治体で高齢者福祉を担当していることを思い出して相談しました。すると、ウプサラで開催されたカンファレンスでCycling Without Ageの自転車を見たことがある、と教えてくれたんです。すぐに母と一緒にそのカンファレンスに行ってみると、そこに実物の自転車がありました! それを見てすぐにボランティアになることを決めました。

ウプサラには当時1台しか自転車がありませんでしたが、もっと多くの人に楽しんでもらいたいと思い、私たちの会社が2台の自転車を購入して活動を始めました。その後、他の企業にもスポンサーしてもらい、さらに2台増えました! 今でも活動は発展途上ですが、この成長過程がとても楽しいです。

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すごい行動力とスピード感ですね! さすがです!

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高齢者ケアの知識がない中で始めたとのことですが、活動を通じて驚いたことはありますか?

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はい、いろいろありましたね。まず、大きな声を出す必要性を身をもって感じました(笑)。
例えば、後ろを走る自転車に指示を出したり、高齢者の方に聞こえるようにはっきり話したり。普段はオフィスでインテリアデザインの仕事をしているので、そんな経験は全然なくて。
でも、この活動を通じて「大きな声を出すスキル」をしっかり身につけました!(笑)

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あとは、短時間のサイクリングでも効果があることにも驚きました。最初は長時間のツアーを企画していたんですが、ある日、天気が良くなくて、近くを少しだけ散策して戻ってきたことがあったんです。でも、その時でも高齢者の方々がすごく満足してくださっていて。それが「非日常」の体験だったからだと思います。普段室内でテレビを見たり塗り絵をしている時間とは違う、小さな冒険だったんですね。

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短い時間でも大きな違いを生み出せるんですね!

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その通りです!

印象的だったエピソード

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具体的に、活動中に印象的だったエピソードはありますか?

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たくさんありますが、特に忘れられないのは、ある日の公園でFikaをしていた時のことです。一人のおばあちゃんのヘルメットを外すのを手伝っていたら、「私はほとんど目が見えないのですが、あなたの顔を見てもいいですか?」と聞かれました。「もちろん!」と答えて顔を近づけたら、「あなたの顔に触れてもいいですか?」と言われて、また「もちろんです」と答えました。すると、おばあちゃんが私の顔をそっと撫でて、「You are very beautiful」と言ってくれたんです。それで私たちはハグをしました。

普段私は気軽にハグをしますが、目が見えず相手がどこにいるのか識別するのが難しい彼女にとっては特別な体験だったんだと思います。その瞬間、お互いにとって忘れられない一日になりました。

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もう一つ印象的だったのは、マクドナルドのドライブスルーに行った時のことです。みんなでチーズバーガーとドリンクを買って公園で食べたんですが、一人の女性が「なんてラグジュアリーなんでしょう!」とすごく感動していて(笑)。「このカップを見て!背が高くて高級感があるわ!」って。私たちには日常的なことでも、彼女にとっては特別な日だったんですね。

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日常から少し離れることで、こんなに素敵な経験が得られるんですね!

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そうですね。Cycling Without Ageは、認知症や車椅子を使っている方でもほとんどの方が楽しめる活動です。以前、認知症のおばあちゃんが参加したことがありました。最初は乗るのを怖がっていて、早く家に帰りたがっていたんですが、サイクリングを終えた後は「最高だったわ!」と笑顔を見せてくれました。
少し外に出て、新鮮な空気を吸うことが、心にも体にも良い影響を与えるんだと思います。

乗客にも運転者にも良い影響

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サイクリングを通じて、気分が明るくなるなど良い効果がたくさんありますね!

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本当にそうです。多くの乗客はウプサラに長く住んでいた方なので、街を回ると昔のことを懐かしんで楽しんでくれるんです。歳を重ねるといろいろ忘れることもありますが、若い頃の思い出は鮮明に覚えている方が多いんですよ。「あそこには昔〇〇があったのよ!」とか教えてくださることもあって、私たちが逆にウプサラの歴史を教わることもあります(笑)。

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乗客の方から学ぶことも多いんですね! そう考えると、Cycling Without Ageは高齢者だけでなく、運転者にも良い影響がありそうです。

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まさにそうなんです。以前、100歳を超えるおばあちゃんがよく利用してくれていたんですが、彼女は本当に素敵な方で、私にとって憧れの存在でした。いつも髪を綺麗に巻いて、青いジャケットを着て、てんとう虫のブローチをつけていて。彼女は誰と話しても楽しそうで、その姿を見ているだけでこちらも幸せな気分になりました。彼女が他界された今でも、彼女との思い出は私の宝物です。

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素敵な出会いですね!世代間交流が双方に良い影響を与えるというのは素晴らしいですね。

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本当にそう思います。以前、高校生にCycling Without Ageを体験してもらうプログラムを実施したことがありました。最初は、高齢者と接することに緊張している学生が多かったんですが、3週間のプログラムを終える頃には皆とても積極的に関わるようになって、高齢者を楽しませることも上手になっていました。こうした交流は若い世代にとっても大きな学びになると思います。

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若い世代にも高齢の世代にも嬉しいこの活動が広がっていくと良いですね! 今回は貴重なお話をありがとうございました!

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こちらこそありがとうございました! 自身の活動を振り返る良い機会になりました!

インタビューを終えて

Theaさんによると、スウェーデンは福祉制度こそ充実しているものの、日本と同様に高齢者の「孤独・孤立」の問題が存在しているそうです。スウェーデンでこのような活動が広まっていくことを願うとともに、日本においても年齢に関係なく気軽に外出できる機会が増えると良いなと思いました!

改めまして、インタビューにご協力いただきましたMiab Förvaltning ABのTheaさん、ありがとうございました!

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