(これはNHKの依頼によって作成した記事広告です)
PM8:00〜PM10:00 ある大学2年生の物語
私は大学の課題が手につかないので、とりあえずテレビを見ることにした。大学生になってからテレビはあまりみなくなったけど、こういう何かから逃げたいときはつけたくなるんだよね〜(笑)。そしてなんとなく、NHK。教育番組を見ることにより罪悪感を減らす作戦。ちょうど「虹クロ」という番組が始まった。
ナレーション「クローゼット=自分の性のあり方を自覚しているが他の人に内緒にしている状態のこと。この番組はそんな10代がクローゼットのキャラクターになって秘密を打ち明けるよ!」
あぁ、”最近流行りの”LGBTQ +か……
暇(課題はあるが)だったのでぼーっとテレビを眺めていた。
その番組では「トランスジェンダー男性であることを祖母には言えない」18歳のトモさんが4人のLGBTQ +当事者のメンターに相談していた。
トモさん「カミングアウトしたらおばあちゃんが悲しむのではないか」
トモさん「でも、カミングアウトしないと大好きなおばあちゃんを騙している気持ちになってしまう……」
4人のメンターが自分自身の経験も交えつつ、コメントする。
いつの間にかエンディングが流れ、30分も経っていたことに気が付く。
私の頬が濡れていることに気づいたのはその時だった。なぜか胸がバクバクしていて、少しくるしい。
なぜこんなにも心が動いているのか。答えは明確に分かっている。その答えを直視するのが怖い。だけど敢えて言うのであれば、番組で発せられる言葉一つ一つが自分に向けて言われているように感じたからだった。
私は中学2年生の頃に初めて女の子を好きになった。愛おしくて、大好きで大好きで仕方なかった。中学3年の頃も同じクラスになったけど、告白できるはずもなく。卒業のときにラブレター(?)を渡してそれからは会っていない。はっきり「大好き」って書いたけど、多分その子は「友だちとしての好き」と受け取っているだろう。
それからも何回か好きな人ができるわけだけど、女の子の方が惹かれるわけで。困った。
友だちはみんな男の子の方が好きだから、話が全く合わないこともあった。(今となってはマジで申し訳ないが)なんとなく顔が良い人を(大して好きでもないのに)、周りの子の恋バナについていくために好きって言ったり。ほんとすみません。
女の子が好きでも別に最初から自分が「レズビアン」だと思っていたわけではなくて。ゲイの高校生が主人公の小説を読んで、自分の心情と当てはまることが多すぎて、そこで初めて自分が「レズビアン」なんだとカテゴライズした。
めっちゃ脱線してしまったアセアセ😅
番組の中で最も自分の心を突き刺したLGBTQ +のメンターの言葉「(割り当てられた性別が男で女らしい振る舞いをしたときに)祖父に厳しいことも言われたけど、それは私に幸せになって欲しいがための言い方だった」。
たまに考えるんだけど、このまま女の子しか好きになれなかったらどうしようって。そうしたらきっと大事な人にもカミングアウトしなければいけない時期がくる。話逸れるけど、前に家族にド文系だけど大学院に行きたいって話をしたときに、父親に反対された。「社会は厳しいよ。就職とかも大変だよ」って。ちょっとイラッとしたよね、ふつーに。そういう価値観の父だから、女の子のパートナーと一生を共にしたいとかそういう類のことを言うと微妙な反応をするのは目に見えている。男の人と結婚した方が偏見とか社会制度上の課題とかモロに受けにくいもんね。
さっきのメンターの「厳しさも、私のことを思ってのことだった」という言葉は、私の父を思い出させた。父は父なりに私のことを考えてくれているのだ。
また、あるメンターはカミングアウトにおいて対話をし続けることの大切さについても言及していた。人それぞれ異なった価値観を持っている。カミングアウトして否定されるかもしれない、だけどそれもその人の価値観、考え方。相手の考え方も受け入れつつ、自分の考えも共有しながら対話を続けることが大事なんだなって。
相談者のトモさんが「おばあちゃんのことを何も考えられてなかった」と泣きながら話していた。
「カミングアウトして否定されたらどうしよう」「変な目で見られたらどうしよう」
そういう不安は、ある。確実に。だけど、否定するのも偏見があるのもその背景にはいろんな考えがあるはずだから。その考えを私が否定してしまったら、私も同じようなことを相手にしてしまっているのだなと。トモさんの涙から考えさせられた。
私は日記にこの番組のことを綴った。キャンパスノート見開き1ページにびっちり(笑)。気づいたらそれくらいに……。結局課題から目をそらしてから2時間くらい経ってしまった。オワタ。
まあ、提出締め切りまであと2時間あるし、2000字のレポート、1時間1000文字書けばいいし……。前向きに(?)パソコンを開いた。
虹クロ
ここまで読んでくれてありがとうございます!
この物語はNHK Eテレ「虹クロ」という番組を元にして書いた、あるレズビアンの大学生のフィクションです。筆者の感想も混じってます!
改めて説明しますと「虹クロ」は「性に揺らぐ10代」×「LGBTQ+のメンター」で本音トークを展開するという内容の番組です!今回、NHKから記事広告のお話があり執筆させていただきました。(うゎ〜〜嬉しい!)
ほんと〜〜にたくさん考えさせられる番組でした! この記事を読んで少しでも興味を持ってくださったら、絶対に! 見て欲しいです!
放送
Eテレ 毎月第1火曜 午後8:00~8:29
再放送 Eテレ 本放送の翌週 土曜 午前0:45~1:14 ※金曜深夜
記事で紹介した「トランスジェンダー男性であることを祖母には言えない」はNHKプラスや再放送で視聴できます。
NHKプラス 1月16日(火)午後8:29まで
再放送 Eテレ 1月20日(土)午前0:45~1:14 ※19日(金)の深夜
番組以外にも虹クロのサイトにはLGBTQ +に関する用語解説動画 やエピソードマンガ、コラム もあります!
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