7月10日に何があったか、皆さん覚えていますか? そう、参議院選挙の投票日です!
そしてその日は私にとって初めての「選挙の日」。投票所入場整理券が届き、初めての選挙にワクワクしながらその日を待っていました。
しかし、私はふと疑問に思いました。
私みたいに車椅子を使っていて、自分で投票するのが難しい人はどうしたらいいんだろう。
初めてということもあり不安になった私は、投票日までの間に選挙のバリアフリーについて調べてみることにしました。
今回は、選挙のバリアフリーについて調べてみてわかったこと、そして実際に私が投票したときの様子を皆さんにお伝えしたいと思います!
選挙のバリアフリー
調べていくうちに、あるサイトを見つけました。
それがこの「みんなの選挙」というサイト。
NHKが運営をしているサイトで、「これまで障害があって投票に行けなかった、行きづらかったという人や、障害のある人をサポートする人たちに役立つ選挙の情報を掲載します」と書かれていました。
「視覚に障害のある方」「聴覚に障害のある方」、「付きそいの人や補助犬はどこまで入れる?」などのように障害種別や困りごとの種類にあわせて、細かく項目が立てられています。
それぞれの解説ページには、イラストや動画が載っており、誰でもわかりやすく理解できるよう工夫がされています。
私は車いすを利用しているので、「腕や脚などに障害のある方」のコラムを見てみることにしました。
読み進めていくと、代理投票というものがあることを知りました。代理投票とは「障害や病気、けがなどで、自分で投票用紙に書くことがむずかしい場合に、係の人に代わりに書いてもらう」方法です。
代理投票についてのページもあり、この方法を利用すれば投票できるかもしれないと思いました。
こうして情報を得た私は、自信をもって投票に行くことができました。
選挙当日の様子
期日前投票
実は私が投票に行ったのは、7月10日ではなく、そのおよそ一週間前。期日前投票を行いました。
その理由は大きく2つあります。一つは、期日前投票は市役所ではなく、最寄りの駅の近くの建物内にある会場でも行われており、アクセスがしやすい場所で投票ができるからです。そこは普段から利用しているところなのでバリアフリーの状況も知っていたため、不安を感じることなく投票に向かうことができました。
もう一つは、期日前投票は比較的会場がすいているということです。
代理投票をしてもらうためには投票を補助する人(付き添いの人ではなく、選挙スタッフなど会場にいる人)が2人必要になるため、投票日当日に行ってしまうと忙しくて代理投票の対応が難しいかもしれないと考えました。
また、投票日は会場が混雑しやすく、車いすを利用している私には移動や投票が大変かもしれないと思い、そうした理由から期日前投票を選びました。
投票の流れ
大学帰りに投票所に寄った私は、まず受付で代理投票をお願いしました。
会場が空いていたこともあり、すぐに担当の方が来てくれ一緒に記載台へと向かいました。
参議院選挙では、選挙区選挙と比例代表選挙がありますが、まずは選挙区選挙の候補者が書かれている記載台へと進みました。選挙区選挙では候補者名を書いて投票するので、代理投票では候補者名を大きな声で聞かれたり伝えたりしてしまうと秘密選挙ではなくなってしまいます。
どうするのかなと思っていたら、担当の方が記載台にある候補者一覧を指さしながら、「この方ですか?」と聞いてくれました。私はその一つ一つに「はい」か「いいえ」で答えるだけだったので、だれに投票したかほかの人がわからないように工夫されていました。
票を入れる候補者が決まると、担当の方が用紙に代筆して、それをもう一人の方が間違いないか確認してから投票してもらいました。
次に比例代表選挙のための記載台に進み、担当の方から政党名で投票するか、個人名で投票するかを聞かれました。
政党名で投票する旨を伝えると、先ほどと同じように政党一覧を指さしながら「この政党ですか?」と聞かれ、投票先を決めました。そして、ダブルチェックのうえ投票。
これですべての行程が終わり、私の初投票は無事に終了しました。受付から投票までかかった時間はおよそ10分程度。初選挙に緊張していましたが、意外とあっさり終わりました。
投票を終えての感想
投票を終えた後の自分は、なんだか大人の階段を一歩登ったようで、とても誇らしい気持ちになりました。
そして今回、投票をやり遂げたことで自信につながり、次も投票に行こうという気持ちを持つことができました。
初めてのことは緊張するものですが、恐れずに挑戦してみることが大事なことだと思います。
とはいえ、自治体によってバリアフリー対応はバラバラ。対応が追い付いていない自治体も多く、残念ながら、すべての人が投票できる環境が整っているとは言えません。
みんなの選挙のコラムにはこのような声が寄せられていました。
障害者からすると、もっとも近くて遠いのが選挙。権利侵害を受けやすい障害者が、もっとも大事な権利行為ができないというのは、何かおかしいと思います。真剣に向き合ってもらいたい
日本障害者協議会 藤井克徳代表
こうした声が少しでも届けられるよう、選挙のバリアフリーを進めるなど、誰もが投票できる仕組みづくりが求められています。
そして、有権者である私たちはそうした取り組みがきちんと行われていくように、世の中が少しでも良い方向へと変わっていくように選挙に行って投票することが大切なのではないかと感じました。
今まで選挙になんとなく行っていた人もそうでない人も、そうした福祉の観点から選挙を観てみると何か新しい発見があるかもしれませんね!
次の選挙では、投票行って外食したいと思います😆
参考サイト
NHK みんなの選挙
https://www3.nhk.or.jp/news/special/minnanosenkyo/index.html
※本記事内で使用している画像およびイラストはすべて上記サイトからの引用となります。
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