こんにちは! いきなりですがみなさん、カフェ巡りはお好きですか??
今回はジェラート、パスタ、キッシュ、コーヒーなどなど全てが美味しい。開放感あふれるナチュラルでおしゃれな店内。親子連れなどで賑わう温かな雰囲気のカフェをおすすめします🙌✨
つつじヶ丘駅にある、そのカフェの名は……
「空と大地と」__
今回は実際にお店を訪れたレポートと、インタビューの2本立てでお送りします! ぜひ、最後まで読んでください〜!
空と大地と
今回訪れたのは空と大地と。
到着してまず目に入るのはガラス張りの窓!
開放感のある店内に暖かな光が差し込みます。
物理的に暖かいだけでなく、店員さんや装飾などなど店内の雰囲気全体が暖かい……!
健康的、だけど頑張りすぎない。
空と大地とのコンセプトは「健康に気を遣った、でも頑張り過ぎないメニュー。」
そのコンセプト通り、メニューは「健康的」と「美味しい」が両立していました✨
wel-beeメンバーのなおゆきはボロネーゼとジェラートをいただきました!
◾️ボロネーゼ
牛肉本来の旨みとワインのアクセントがあり、とっても大人の味でした! カフェ独自の技術を使ったMCTオイルで味変できたのも楽しかった!
◾️ジェラート
濃厚なバニラの甘味とカカオの風味たっぷりなチョコレートの2つで、お口直しにピッタリ! デザートは別腹でぺろっと食べてしまいました!
メンバーのかずはキッシュをいただきました!
具材がたっぷりで満足感が高かった!! キッシュは「アンチョビとトマトとモッツァレラのキッシュ」と「季節のキッシュ」から選べ、今回は「季節のキッシュ」を選びました!今度はもう片方のも食べてみたいです!
「空と大地と」に込められた想いとは?
今回は「空と大地と」を運営する、精神障害を持った方の働く場「創造農園」の園長 諏訪さんにインタビューさせていただきました!
「空と大地と」誕生秘話
ーー「空と大地と」はどのように開業に至ったのでしょうか?
諏訪さん:「空と大地と」の母体、社会福祉法人 新樹会は基本的に精神関係の障害者のために施設を数ヶ所運営しています。実は新樹会は日本では比率的にそこまで多くない医療法人がバックにいる社会福祉法人です。なぜ医療法人と社会福祉法人が一緒にやっている割合が少ないのかというと、医療でやりたいことと福祉でやりたいことって基本的にちょっとぶつかっちゃうところがあるから。だけど、それでも医療と福祉が一緒にやる意味って結構あるよねって。それで、うちの前理事長が精神科から退院した人の受け皿として印刷工場を作りました。
当時は精神障害者に関する法律も制度も全然できていなくて。退院はするんだけど、みんな就職先がない。社会での受け皿がない、生きていけない、また病気になります。その繰り返しで。それなら「うちで工場を作るぞ」と。それが社会福祉法人新樹会の始まりでした。
ーー印刷工場から精神障害を持った方の働く場作りが始まったんですね。
諏訪さん:そうなんです。ただ、印刷業でだんだん儲からなくなってきちゃったんですよ。
「あれ、赤字じゃね!?」って年が来てしまって。どうしようかなっていうタイミングで、新しい理事長が就任し、印刷工場を畳むことを決断しました。
そして、その時期に今の場所の隣の駅から今のつつじヶ丘駅に引っ越すという話になって、病院と一緒にくっつけて運営してより密にお互いの足りないところをフォローし合っていこうということになりました。かつては長期入院が当たり前でしたが、その頃は長期入院が問題視され地域で暮らすことが重視され始めた時期で、退院が促され始めました。だけど、退院した後の支援はほとんどない、という現状で。
そんな時に福祉の出番だと。福祉だったらそこをフォローできるよねということで。より密に連携していくため、病院と社会福祉法人が隣り合わせで建てられることになりました。
ーーそういった経緯で、このように病院が隣にあるんですね! つつじヶ丘駅に引っ越してきてからどのように「空と大地と」が出来上がったんですか??
諏訪さん:ものづくりやクリーニング店など、最終的に良いものがお客さんに届けられれば障害者であることがハンデにならない業態をさまざま検討しましたが、その中でも飲食に決めました。飲食もお客さんにそのお店にまた行きたいという判断をしてもらえれば、働いている人が障害を持っているかどうかは関係ないので。また、つつじヶ丘駅の南側に飲食店もすごく少なかったんで「よし、じゃあつつじヶ丘に青山をつくろうぜ」と。青山のおしゃれ感を出していこうぜって言って「空と大地と」を作ろうとなりました。
「空と大地と」のこだわり
諏訪さん:青山のおしゃれ感を出すために、店の内装はナチュラルな感じを大事にしています。メニューも自分たちで栽培した野菜を使用したり、それ以外にもいろんな体に良いものを取り入れたりしています。だけど、頑張りすぎないのも大事にというスタンスで、タンドリーチキンなどのガッツリしたものも出してます。
ーーカフェに入ったときに内装がすごくおしゃれで驚きました……!
諏訪さん:実は置いてある植物とかまでプロにお願いしたりしているんです!おしゃれ感って細かいところが大事かなって思うので。そいうところはちゃんと分かっている人に任せています。
販売しているお菓子とかも元々自由が丘でキッシュとパイの専門店をやっていた人に関わってもらっています。
ーーこのコーヒーもとても美味しいですよね!
諏訪さん:このコーヒーを淹れているのもコーヒーマシーンなんだけど、手で淹れたコーヒーがさ良いっていう人たちもいるじゃない。それはもちろん美味しいんだけど、でも誰がやっても同じ味にはなんないし、じゃあ毎日誰がドリップすんのよみたいな話になるじゃん。
じゃあ、うちはちゃんと美味しいコーヒーをみんなに平等に出せるように、良いコーヒーマシンを買おうぜってなって。このコーヒーマシン……
200万くらい!
ーーえ〜!すごい!
諏訪さん:5つ星ホテルで使われているのと同じ。利用者さんがこのボタンをちゃんと押せるだけで美味しいコーヒーが出来上がると。
地域の集いの場に
ーーお客さんはどのような方が多いのですか?
諏訪さん:オープンした当初はやっぱり病院の敷地内にあるし、内部のお客さんがすごい多くて、障害者の方と病院施設を利用している方と職員ばかりでした。オープンして1年くらいは7割くらいが内部のお客さんという状況でした。今は内部のお客さんは全体の2割くらいで、外部のお客さんが8割ほどです。そしてその中の50%以上が親子連れやママさんです。
保育園とかこの近くにいっぱいあるので、送り迎えの後とかに利用していただいてます。とにかくタイミングが合ってしまったときは20人くらいの赤ちゃんが泣き叫んでしまった時があります(笑)。
ーー確かに赤ちゃんって1人が泣き出すとみんな泣き出したりしますよね(笑)。
諏訪さん:でも、1人が笑ってみんなが笑ってたりもします(笑)!
「赤ちゃんがどんなに泣いてても、誰もうるさいなって気持ちにならない」ということはお店の隠れコンセプトの1つ。だから、ベビー系のイベントとかも結構開催しています。
イベントの様子(「空と大地と」公式Instagramより)
カフェを通して地域における障害者の理解が進んだ
ーーカフェをやっていて、良かったなと思うことってどんなことですか?
諏訪さん:地域の人との関わりが変わったことかな。障害のある人と接する機会が少ない人ってやっぱりいっぱいいて。昔、うちの病院って見た目もボロボロで、近所の人から敬遠されてたんですよ。子どもの頃には「あの病院は近づいちゃダメよ」「病院から1本離れた道を通りなさい」って教育が近所の家ではされてたんだって。でも、建物を綺麗にしてカフェをやって、塀は作らずに病院の道はみんなが通り抜けられるようにってしたら、周りからの見られ方が全然変わって。近所の人からも挨拶されるようになり。前はこっちがするだけだったのに、みたいなね(笑)。
ーーそういった地域の人などの交流を通じて、利用者の方への変化はありましたか?
諏訪さん:住みやすくなったって。本当に挨拶があるか、ないかだけで全然生き心地が違うというか。
障害者の方ってこう、自分の存在を否定されるような経験をしている方がすごい多いので。挨拶されるってすごい良いのね。
他にもカフェを開いたことで利用者さんへの良い効果はたくさんあって。良いことばかりなんじゃないかな。仕事があるし、障害者同士で会ったときにちょっと良いカフェでバイトしてんだよねみたいにちょっと自慢できたりとか。プチ楽しいこといっぱいある!
最後に
お話しを伺って、お客さんに喜んでもらうためにプロの力を取り入れていることがとても印象に残りました! どんな人でも働きやすく、しかもお客さんにも喜んでもらう。その両立が大事なのだと実感しました……!お料理とても美味しかったです!また行きます!!
取材に協力してくださった、諏訪さんはじめ「空と大地と」の皆様、ありがとうございました!
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